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子供にナイフやマッチを預けるのは不安なことかもしれませんが、刃物や火を使いこなして作業目標を成し遂げたときの気分は、自己肯定感の涵養につながるといわれています。

つまり自信が持てる人間になる。

ヒトは器用な指先をデバイスに、脳と道具と対象物を複雑に連動させることで、想像という虚像を実際の形にしてきました。

その能力を技術に昇華させ、極地や砂漠など過酷な環境でも生き延びてきました。
そうした知恵の集積が文明で、今の私たちの便利で快適な暮らしも、突き詰めれば道具のおかげです。

刃物と火は人類のマスターツールなのだから、私は子供から遠ざけるのではなく、むしろどんどん使わせるべきと言ってきました。

でも、なかなか教育の本丸までは届きませんね。

最近は「そんなことはどうでもいいや」と思うようになってきました。
「公」に頼る必要なんてない。その大切さに気づいた人たちが自己責任で行動すればよいのです。

自然学校。森のようちえん。アウトドアのプランナー。用品メーカーや販売店。個人としての学校の先生。そして保護者。
子供と一緒に成長を楽しめるいろんな立場の人たちが動けばよいのです。

刃物に対する過剰な反応、また、子供が遊ぶときの声さえうるさいという不寛容な姿勢を示す大人を見ると、とても日本は成熟社会とはいえません。
しかし、力強い援軍が現われました。

写真は岐阜県立森林文化アカデミーと刃物の街として知られる岐阜県関市の共同開発で誕生した『morinocoナイフ』。子供用のポケットナイフです。

ブレード部分はアウトドア用ナイフで知られる石川刃物の製作。ハンドルはヒノキの林地残材から作っています。

森の中で木の枝を削ったり、川で釣った魚のお腹を開いたり、塩焼き用の串も、焚き火の付け木も削れます。

刃物があれば欲しいものを自分で作ることができる。
まさに自己肯定感涵養装置としてのナイフです。

そんなこといったって、学校にナイフを持って行かせられないし、近所にはそんな場所がないでしょ、という声も聞きます。

でも、近くの公園に落ちている木の枝でもクラフトはできます。要はそういう時間を子供と共有できるかどうかなんじゃないかな。
台所だって、火と刃物の扱いを身につけることのできるすばらしい体験の場です。

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